実証
キウイ由来成分配合タブレットによる舌清掃は、味覚改善に有効
舌ブラシよりも、より簡便で効果的に舌苔を除去。
味覚改善にも有効であることを科学的に証明!
江崎グリコでは、大阪大学大学院歯学研究科・脇坂聡教授のアドバイスのもと、 <舌清掃が味覚に与える影響> についての実験を行い、その結果を第58回日本口腔衛生学会 (2009年)にて発表した。実験の結果、キウイ由来成分配合タブレットを用いた生化学的舌清掃法は味覚感度の向上に有効で、従来の機械的清掃法と比較して、より簡便で効果的であることを科学的に証明することができた。
<舌清掃が味覚に与える影響>実験方法と結果
■目的- (1)舌ブラシによる機械的舌清掃
- (2)キウイ由来のアクチニジン(たんぱく質分解酵素)を配合したタブレットを用いた生化学的舌清掃のそれぞれが味覚に及ぼす影響を調査
20〜50代の男性16〜20名
■準備被験者は実験3日前から舌清掃を中止、当日の飲食・喫煙、および うがい・歯磨き・舌磨きを禁止
舌苔がついた状態で、舌背(舌の上面)表面の写真撮影、舌苔付着量の測定、味覚感度を評価。舌清掃後、同様の写真撮影と舌苔付着量測定、味覚感度評価を行った。味覚感度は耳鼻科などで使用される濾紙ディスク法で甘味・塩味・酸味・苦味について測定、味覚感度スコアとして数値化
実証
舌苔除去による味覚改善で、減糖・減塩効果も期待できる!
より少ない糖分で甘く、より少ない塩分で塩味を感じる!
味覚が敏感になれば、減糖・減塩効果が期待できる!
江崎グリコでは管理栄養士・宗像伸子先生のアドバイスのもと、キウイ由来成分配合タブレットや舌ブラシを使用した舌苔除去により、甘味・塩味に対する感度がどの程度変わるのかを実際の食品を複数使って実験。味蕾が舌苔によって味刺激と物理的に遮断された状態を改善するだけで、「おいしさ」に変化が起こることを確認できた。
<舌清掃による食品の甘味・塩味濃度の変化> 実験方法
男性13〜16名。実験3日前から舌清掃を中止、当日の飲食・喫煙・うがい・歯磨き・舌磨きを禁止。
■実験6種類の濃度のちがう食品を提示し、好みの濃度のものを選択。
舌ケアタブレット1粒で舌清掃後、タブレットの味の影響を排除するため30分間の間隔を置き、再度6種類の濃度のちがう食品を提示し、好みの濃度のものを選択させ、濃度を比較した。
真ん中の濃度が一般的においしいとされる濃度。
●甘味 | おしるこ | 砂糖 14%〜24%(2%刻み) |
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生クリーム | 砂糖 4%〜14%(2%刻み) | |
ブランマンジェ | 砂糖 9%〜19%(2%刻み) | |
ミルクティー | 砂糖 3%〜 8%(1%刻み) | |
●塩味 | すまし汁 | 食塩0.3%〜0.8%(0.1%刻み) |
コーンポタージュ | 食塩0.2%〜0.7%(0.1%刻み) | |
白和え | 食塩0.7%〜1.2%(0.1%刻み) |
塩味おにぎりによる3点比較法
(1)と同じ被験者条件で実施。被験者は男性12名。
水および塩水で炊飯した米飯5gをミニおにぎりとし、塩分の異なるおにぎり3個(内2個は塩味なし)を1皿に、8組を提示し、濃度の異なる1個を回答させた。
おにぎりの食塩濃度は、0.01%、0.02%、0.04%、0.08%、0.12%の5種類。
実験初日は舌清掃なしで味覚評価。
実験2日目は歯磨き剤なしで歯を磨き舌ブラシによる舌清掃を実施後、味覚評価。
※ウィルコクソンの符号付順位和検定による危険率0.05以下を有意とした